
レジリエンスを支える
こんにちは、ヨーガセラピストの玲子です。
桜が満開を迎え袴姿の卒業生を街で見かけ、遠い昔に感じた学生から社会にでる時の嬉しくも不安で複雑な気持ちを思い出していました。
昨年からのコロナ禍で日々変化する社会情勢に、学生さんも私たちも想定外の生活を余儀なくされ毎日がストレスフルに感じている方も多いと思います。
私自身、2月より看護師として新しい職場で乳幼児と関わるようになり、人間が生まれつき持つ気質、性格に触れ、人間に自然に備わる力というものを考えるようになりました。
その一つが、レジリエンス(Resilience)という力です。
レジリエンスは、元々ストレスと共に物理学の用語で、
ストレス=「外力による歪み」 を意味し、
レジリエンス=「それに対して外力による歪みを跳ね返す力」
として使われ始め、精神医学では、「極度の不利の状況に直面しても、正常な平衡状態を維持することができる能力」と定義されています。
現在では、「立ち直る力」などと翻訳され、ストレスを受けたり困難な状況にぶち当たっても心折れてしまうことなく毎日を生活していくことができる
人間の「回復力」と意味されます。
この元々自然に備わっているレジリエンスが働かなくなると、心の病へと進むこともあります。
Viniyoga (ヴィニヨーガ)セラピーでは、個人のもともと備え持つ力(エンパワーメント)に注目し、それを取り戻し活かしていくセラピーです。
そこで、私が幼児のレジリエンスを育む場で学んだことからヨーガのストレスマネージメントを考えていきたいと思います。
言葉で上手く表現できない乳幼児は、泣いたり手を出したりする行動で意思を表現することがあります。それは時にトラブルとなり、それに対し保育士がその子の言語能力や理解力に合わせて上手く仲裁に入っていることに感服します。
また、さほど大切でないトラブルに対しては、「気にしない!」「さあ、遊びましょう」と気を他に向けるようにします。その言葉で子どもは、また何もなかったように遊びに戻ることが出来ています。
ここで子どもから学べることは、ストレスに必ず向かい合うということが、決して得策とは言えないということです。ストレス源そのものを忘れてしまうのも、立ち直る力のひとつなのです。子どもは、レジリエンスの力が高いのです。
私たちは、いつからか辛い経験や憎しみの感情を持ち続けることがあります。
それは、孤独をもたらすことになります。
「気にしない!」「さあ、遊ぼう!」という言葉が子どもを回復させるように、私たちも憎しみ、嫌悪の感情が湧き上がってきたとしても、
それに反応しないでいましょう。
その感情から離れて距離をおきましょう。
許すことや忘れることは難しいことかもしれないけれど、この嫌悪感や憎しみのエネルギーから離れること。
ヨーガでいう 「Let it go」= 手放す ことに通じますね。
ヨーガでは、手放す方法として一番簡単なのは、呼吸と共に吐き出すこと。
心のネガティブなエネルギーを手放し、
ポジティブで新しい前向きなエネルギーパターン(習慣)に置き換える方法として、体を使うアーサナの他にも、集中(Dhāraṇā)、瞑想(Dhyāna )や
マントラの詠唱 などがあります。
この手放すということは、忘れる力、考えや感じ方を修正できる力として、ストレスから立ち直る支えとなると考えます。
そして、受け入れる力となり、心に柔軟さをもたらすことでしょう。
私たちがもともと持つ純粋で柔軟な心、ストレスから立ち直る力、
レジリエンスを、ヨーガを通して取り戻していけるといいですね。

公式サイトhttps://svarupa.tokyo
YOGA STUDIO SVARUPA
ヨーガスタジオ スワルーパ
東京都目黒区平町1-26-18-601
YOGA STUDIO SVARUPA 公式LINE登録はこちらからどうぞ
